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「スナイパー ゴーストウォリアー2」プレイレビュー

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「スナイパー ゴーストウォリアー2」プレイレビュー
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イントロダクション

6月27日にいよいよ発売される「スナイパー ゴーストウォリアー2」。
発売に先駆けてプレイする機会を得たので、そのプレイレビューをお届けしよう。

「スナイパー ゴーストウォリアー2」とは?
スナイパー ゴーストウォリアー (以下 SGW) とは、狙撃を大きくフィーチャーしたスナイピングFPS(First-Person Shooter : 一人称視点シューティングゲーム)。2011 年に発売された 1 作目は世界で 200 万本を売り上げ、今回の続編へと繋がった。
(※画像はSGW2)

最新作ではアメリカ軍やオーストラリア海軍で訓練用シミュレーターに採用されている最新のゲームエンジン「CryENGINE 3」が使われており、ゲーム本編では「よりリアルなグラフィック」が展開されている。今回レビュー用にお借りしたのは Xbox 360 版だ。それでは早速ゲーム序盤戦までプレイしてみよう。

まずは射撃場へ

ゲームスタート時のメインメニューではシナリオでゲームを進める「キャンペーン」とオンライン上で狙撃対戦を楽しめる「マルチプレイヤー」、そしていかにも狙撃というジャンルと思わせる「射撃場」がある。

SGW2 では、フルオートバリバリのアサルトライフルで「敵をなぎ倒す」事はなく、スナイパーライフルで「敵を仕留める」ことになる。狙撃銃の特性を知っておく為にも、まずは「射撃場」へ向かおう。

狙撃と聞いて連想するのはやはりスコープ越しに敵を捕らえ、レティクルを合わせ、引き金を引き、そして敵を倒す事を思い浮かべるだろう。

確かにその通りだ。SGW2 でもそれは再現されておりスコープには実銃同様、ミリタリータイプ十字型の「クロスヘア・レティクル」が存在する。

また、設定が現代戦であるのでゲーム本編では、夜間に有効な「暗視スコープ」や熱感知式の「赤外線スコープ」なども装備されている。暗視スコープを使用していない状態で夜間にスコープを覗くと、これも実物やエアガンスコープと同じようにレティクルが光る機構も取り入れられていて面白い。状況によって照準が確認しにくいという事は無さそうである。

そして射撃場では 2 種類のライフルが確認できた。どちらもボルトアクションでは有名な「レミントン」で、M700 シリーズをベースに軍で幅広く採用されている“M24”と最新型“MSR”だ。

M24
M24 ライフルは狙撃銃の代表格。長く軍に採用され、自衛隊でも導入している。民間仕様より厚みの増したブルバレルと、アジャスト機能が付いた HS プレシジョンストックが印象的だ。
MSR
もう一方の最新型の MSR は “Modular Sniper Rifle” の略で最新型スナイパーライフルだ。
M24 の特性を生かしつつ、マルチプラットフォームタイプと光学機器を取り付けれるレイルが装備され、全体を FDE (Flat Dark Earth) カラーに表面処理された次世代型の狙撃銃だ。
弾倉を「マガジンチェンジ」で交換できるので、リロードタイムはとても早い。MSR には特殊戦に有効な「サプレッサー」も装備されている。

さて、武器を入手したら早速試射を行おう。

CryENGINE 3によるロングレンジ

射撃場は広く見渡せ、奥に行くほど山深い地形であり、家屋などの建造物が確認できる。CryENGINE 3で再現されている風景は、実写のようにリアルで銃声が聞こえなければ何とも穏やかで心地よくすら感じ、モニターを通じて気持ちよい風が吹いてきそうにも思える。

自由に撃ってもよいが、目標となるターゲットも表示されるので迷う事はない。訓練であるので敵の弾丸が飛んでくるわけでも無く、リラックスした気持ちで狙撃に集中したいところだ。

最初のターゲットは「3 本のビン」。早速、スコープを覗いて照準のクロスヘアを合わせ引き金を引く・・・。が、筆者の場合は見事に狙撃を失敗した (笑)。

SGW2 で最初の洗礼を受けた。映画のようにクロスヘアの中央に弾丸は飛んでいってくれない。これは実際の狙撃も同じで「ハッ」と我に返るのであった。
スコープの上部には、狙撃に関する情報が表示されている。左から距離を測定する「レンジファインダー」、風速をよむ「アネモメーター」、そしてスコープの倍率変化を確認できる「フォーカス」だ。
しかし、これで狙ってみても初心者には命中させるのが難しいのが実際で、SGW2 では面白い試みが導入されている。実際にプレイしてみるとよく解るが、スコープで照準する際にクロスヘアの横に「赤い丸」が小さく表示されている事に気付くだろう。

これは「実際の着弾点」が表示されていて、こちらで照準を合わせた方が狙撃の成功率が高くなるので活用してみるといい。ただしこれはあくまでアシスト機能で、高難度では表示されない。
姿勢を低くし、呼吸を抑えて再度チャレンジ。コツを覚えると3本のビンは全て狙撃成功するようになる。

お次はマンターゲット。テロリストの様な風貌のターゲットがこちらを向いている。距離は長距離の 700 メートルオーバーとなり、こちらも先ほどの要領で狙撃成功となる。距離が長い程、スコープ越しに弾丸が「弧を描くように飛んでいくのが一瞬見える」のもかなりリアルだ。

新作SGW2は前作よりロングレンジ (長距離射程) による狙撃を成功させなければならない。敵はアサルトライフルで容赦ない攻撃を仕掛けてくるだろうが。こちらは先手必勝・一撃必殺つまり「ワンショット・ワンキル」を効率よく行なわければ、反撃の集中砲火を浴びるだろう。

射撃場での「動かないターゲット」に慣れた頃に、今度は動くターゲットを狙うように指示される。こちらもクロスヘアでターゲットを狙うと狙撃は失敗する。

映画「極大射程」の最初のシーンのように、相手の進行方向の少し先を狙うといいだろう。スコープに着弾点が表示されるのでコツを掴むとよい。
開発側のユーザーへの配慮が感じられるシステムだ。

狙撃に関連したコツと操作方法を覚えたら次は「キャンペーンモード」をプレイしてみよう。

ツーマンセル・新開発AIによるキャンペーンモード

ツーマンセルというのは「二人一組」の状況を指し、SGW2 では「単独オンリー&一匹狼では無い」ミッションがある事に注目したい。

キャンペーンの一番最初のミッションは「クォーターバック作戦」と呼ばれる物で、こちらのロケーションはフィリピンだ。最初のジャングルステージはとても丁寧に再現されている、木々の隙間から流れ込む日差しや水の表現は流石 “CryENGINE 3” と思わせる作り込みだ。

ミッションはスポッターと呼ばれる「観測手」が助手となりパートナーと共に行動する。

同行するキャラクターやサポートしなければならないチームなどは他にも登場する様だが、初のパートナーは CIA 要員の「ディアス」がスポッターを務める。

最初のステージもキャンペーンモードに慣れるための初心者向けコースで、ディアスが「次のターゲットの指示」や「伏せろ」「動くな」「C4 爆薬をセットしろ」と、あれこれ指示してくれるので付いて行ってどのような流れで展開するかなど大体の事が把握できる。今後のキャンペーンモードで「どうすれば良いか」と迷う事もないだろう。

左下にはレーダーが表示され、敵の位置が掴める。レーダーの周囲が赤く表示され、それが全周囲になると敵に発見されるのでこちらはよく確認しておかなければならない。
何分、狙撃ライフルとハンドガンという装備だけに、アサルトライフルで囲まれてしまうと痛い反撃を食らう。敵兵も賢くなっており、発見されるとすぐ仲間を呼んでくるのだ。

右下にはプレイヤーが操作するキャラクターの心拍数とライフルの残弾数が表示される。こちらも要注意だ。

このキャンペーンモードはかなりハラハラさせる。
例えばディアスが二人で敵を仕留めようと無線連絡してくる。敵を捕捉し、3・2・1の号令で引き金を引こうとすると突然「待て」の指示が入ったりドキドキだ。

時には銃を使わず背後からナイフで襲う「ステルスキル」も決めなければならない。あくまで「隠密」に徹することが重要だ。

狙撃する順番も考慮に入れないとならない。縦列二人で近づいてくる兵士たちを仕留める場合は、前列を狙撃すると後列が素早く隠れて反撃してくる。
この場合は後列側を狙撃し、前列を仕留めるという戦法が必要だ。「索敵・殲滅」を指示された場合は順序を決めて効率よい狙撃が必須となる。
他にキャンペーンモードには色々と仕掛けがある。ラジオを狙撃して注意を逸らし一人になった敵を倒したり、墜落した民間機からの狙撃、水中を移動し狙撃ポイントへの到達、目と鼻の先にいる「敵兵たちをかわして前進するスニーキング要素」など多彩である。

全ての敵を倒す事ではなく「時にはやり過ごして目標に到達する」などが通常の FPS とは大きく異なる点と言えよう。

次のステージでは更にスナイパーゲームの醍醐味と言わせる「高台から50 口径の狙撃で人質救出チームの援護」(それもナイトオペレーション!!!) などがあり、これはかなり盛り上がるシチュエーションだろう。

リアルな戦場、クールに決めるスコープ越しの狙撃美学

SGW2ではフィリピン以外にも「サラエボ」や「チベット」などその国々がもたらす地形を上手く利用し狙撃を成功させなけければならない。
スナイパーライフルも数多く揃っている。前述のM24やMSR以外にも“M200 インターベンション”“DSR-50”“AW50”“MK14 EBR”など、ミリブロ読者にとってはお馴染みのスナイパーライフルがお目見えする。

またヘッドショットなど、より完璧な狙撃が成功すると「バレットカメラ」という「撃った弾丸を追って敵に命中するまでのカメラ視点」が演出が気分を大いに盛り上げてくれるのが嬉しい。

敵の行動も凝っている。仲間の兵士とお喋りをしていたり、タバコを吸っていたりのような、敵がリラックスしている時はこちらにとってもチャンス到来だ。
ただ、倒した敵兵を他の敵兵が見つけると一気に状況が変わるので、こちらも素早く仕留めなければならない。敵兵が持っている手榴弾を狙撃すると周囲の敵兵も一緒に仕留められるというシチュエーションも実に面白い展開となる。

「素早く」「静かに」「効率よく」がスマートな狙撃術と言えよう。

初回限定の特典ダウンロードコードでは上記のライフルがマルチプレイで遊べるようになっている。同じくマルイチプレイ用のキャラクタースキン 8 種類も入手できるのでライバルに差をつけるいいチャンスだ。

スナイパー ゴーストウォリアー2 は PS3 / Xbox 360 / PC で 6 月 27 日にリリース予定

発売元のサイバーフロントでは PC 版で前作スナイパーゴーストウォリアーも配信中なのでこの機会に是非、併せてチェックしておいて欲しい。

タイトル名: スナイパー ゴーストウォリアー2
発売日: 2013年6月27日(木)発売予定
価格: 各 8,190円(税込)
プラットフォーム: PlayStationR3 / Xbox360 / PC
ジャンル: スナイピングFPS
プレイ人数: 1人(オンライン時最大12人)
CERO審査: D


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