太平洋戦線ヒストリカルイベント「ざ・パシフィックフロント4」その1
2015年8月15日、和歌山県のサバイバルゲームフィールド「BattleLand-1」にて第4回となる太平洋戦線ヒストリカルイベント「ざ・パシフィックフロント4」が関西ヒストリカルイベント運営事務局主催で開催された。
太平洋戦線を題材としたヒストリカルゲームは昨今、数箇所で開催されるようになったが、中でもこのパシフィックフロントはその内容のリアルさ、参加者の意識の高さでトップレベルであり、海外からも注目されているイベントである。
イベント当日は突き抜けるような晴天の中、総参加者数92名、模擬戦闘参加者日本軍41名、アメリカ軍22名、出店11店舗と盛況であり、BattleLand-1一帯はまさに1944年にタイムスリップしたかのようであった。
今回も1944年の太平洋の島嶼戦をモデルとした架空の戦場「バトラン島」に上陸したアメリカ軍と迎え撃つ日本軍の想定で行われ、アメリカ軍が占領中の「255高地」に対し日本軍が攻撃をかけるシナリオが展開された。
まずは前日の有志による準備段階から写真を中心に紹介する。
BattleLand-1の特徴の一つである広いセーフティゾーンに当時を再現する軍用テントが立ち並ぶ。
日本軍は大天幕1張りと、個人用携帯天幕を多数連結した幕舎が建てられた。
アメリカ軍はイベント本部も兼ねる中隊本部テント、実際の運用も考慮した野戦治療テント、個人用シェルターハーフテント等が建てられ、更に巨大な水嚢が参加者全員の水分補給に使用された。
日本軍参加者の有志により教練会が実施され、当時の兵士の動作や小銃の持ち方などを学ぶ。これらは面倒なようだがやってみるとなかなかに面白く、またリアルさを表現する上で欠かせない物であると気付く。最近のヒストリカルイベントでは、有志によりこのような教練会が行われている所も多い。是非、参加してみてはいかがだろうか?
一方アメリカ軍参加者は、翌日の日本軍の攻撃に備えた防御陣地の構築を行った。機関銃座と、それを中心にロープを使った障害、想定鉄条網を張って突撃破砕線を作り上げる。攻撃側に比べて少人数でも、しっかりと防御するために必要であり、これも歩兵の基本の作業と言える。
このイベントでは、実際に当時の軍隊が使用したものに近い障害を構築する事で防御側、攻撃側ともに「歩兵の行動」をそれぞれ体感する事ができるのである。
日本軍参加者の一部は、飯盒炊爨で当時の生活を再現していた。固形燃料で米を炊き、缶詰や漬物をおかずに食べる。普通のキャンプでも外で食べると美味いと思うが、今日は格別なのは昼間からよく動いた証なのだろうか。
天幕内で明日の攻撃について打ち合わせる日米両軍の小隊長と各分隊長。そう、このフロントシリーズでは階級章や軍服だけでは将校、下士官として扱われない。その能力がないと、多くの参加者を責任を持って率いる事はできないのである。
イベント当日
朝早くから受付が始まり、多くの参加者がレギュレーションに合わせた軍装で闊歩し、命令や伝令が飛び交う中、緊張感と興奮のなんとも言えない雰囲気が支配し始める。
セーフティゾーンの大屋根の下では10店を超える軍装店がパシフロ出張出店を行い、さながらミニミリタリーショーの様相を呈していた。野外イベントの特別価格で販売している所も多く、手ぶらで来てもレギュレーションに必要な装備は全部揃うのではないか? と思わされる。
開会式に引き続き、参加両軍の編成式が行われる。
これは本来もっと大きな部隊で行われるものであるが、イベント用にディフォルメして実施された。
アメリカ軍は小隊の整列と戦闘準備の完了を中隊長に報告し、中隊長から訓示を受ける。英語で行われた号令のやり取りが雰囲気抜群でカッコ良い。前日の陣地構築に追われ、訓練の間が無かったがなかなかどうして、統率が取れている。
日本軍は軍装検査、と呼ばれる項目を実施。これは部隊長が、自分が指揮する部隊員の被服装備はもちろん健康、士気を確認するものである。気合の入った号令が気を引き締め、日本軍の部隊編成は完成した。
ここから各部隊はイベントのメインである模擬戦闘に参加するわけだが、それは別項で紹介するとして、もう一つのフロントシリーズの特徴である再現昼食の配布について紹介する。
日本軍は輜重部隊の支援を受けたとの想定により、温食が支給された。白米、筑前煮、沢庵漬けとなかなか豪勢にも見える。それ以外に参加者の体調を考慮し、再現としてはおかしいがよく冷えた清涼飲料が配布されていた。
アメリカ軍は10in1レーションと呼ばれるグループレーションの再現を支給。そのままで食べれる肉の缶詰、クラッカー、菓子、ガム等で構成されている。また、日本軍同様オレンジジュースが支給された。
太平洋戦線を題材としたヒストリカルゲームは昨今、数箇所で開催されるようになったが、中でもこのパシフィックフロントはその内容のリアルさ、参加者の意識の高さでトップレベルであり、海外からも注目されているイベントである。
イベント当日は突き抜けるような晴天の中、総参加者数92名、模擬戦闘参加者日本軍41名、アメリカ軍22名、出店11店舗と盛況であり、BattleLand-1一帯はまさに1944年にタイムスリップしたかのようであった。
今回も1944年の太平洋の島嶼戦をモデルとした架空の戦場「バトラン島」に上陸したアメリカ軍と迎え撃つ日本軍の想定で行われ、アメリカ軍が占領中の「255高地」に対し日本軍が攻撃をかけるシナリオが展開された。
まずは前日の有志による準備段階から写真を中心に紹介する。
BattleLand-1の特徴の一つである広いセーフティゾーンに当時を再現する軍用テントが立ち並ぶ。
日本軍は大天幕1張りと、個人用携帯天幕を多数連結した幕舎が建てられた。
アメリカ軍はイベント本部も兼ねる中隊本部テント、実際の運用も考慮した野戦治療テント、個人用シェルターハーフテント等が建てられ、更に巨大な水嚢が参加者全員の水分補給に使用された。
日本軍参加者の有志により教練会が実施され、当時の兵士の動作や小銃の持ち方などを学ぶ。これらは面倒なようだがやってみるとなかなかに面白く、またリアルさを表現する上で欠かせない物であると気付く。最近のヒストリカルイベントでは、有志によりこのような教練会が行われている所も多い。是非、参加してみてはいかがだろうか?
一方アメリカ軍参加者は、翌日の日本軍の攻撃に備えた防御陣地の構築を行った。機関銃座と、それを中心にロープを使った障害、想定鉄条網を張って突撃破砕線を作り上げる。攻撃側に比べて少人数でも、しっかりと防御するために必要であり、これも歩兵の基本の作業と言える。
このイベントでは、実際に当時の軍隊が使用したものに近い障害を構築する事で防御側、攻撃側ともに「歩兵の行動」をそれぞれ体感する事ができるのである。
日本軍参加者の一部は、飯盒炊爨で当時の生活を再現していた。固形燃料で米を炊き、缶詰や漬物をおかずに食べる。普通のキャンプでも外で食べると美味いと思うが、今日は格別なのは昼間からよく動いた証なのだろうか。
天幕内で明日の攻撃について打ち合わせる日米両軍の小隊長と各分隊長。そう、このフロントシリーズでは階級章や軍服だけでは将校、下士官として扱われない。その能力がないと、多くの参加者を責任を持って率いる事はできないのである。
イベント当日
朝早くから受付が始まり、多くの参加者がレギュレーションに合わせた軍装で闊歩し、命令や伝令が飛び交う中、緊張感と興奮のなんとも言えない雰囲気が支配し始める。
セーフティゾーンの大屋根の下では10店を超える軍装店がパシフロ出張出店を行い、さながらミニミリタリーショーの様相を呈していた。野外イベントの特別価格で販売している所も多く、手ぶらで来てもレギュレーションに必要な装備は全部揃うのではないか? と思わされる。
開会式に引き続き、参加両軍の編成式が行われる。
これは本来もっと大きな部隊で行われるものであるが、イベント用にディフォルメして実施された。
アメリカ軍は小隊の整列と戦闘準備の完了を中隊長に報告し、中隊長から訓示を受ける。英語で行われた号令のやり取りが雰囲気抜群でカッコ良い。前日の陣地構築に追われ、訓練の間が無かったがなかなかどうして、統率が取れている。
日本軍は軍装検査、と呼ばれる項目を実施。これは部隊長が、自分が指揮する部隊員の被服装備はもちろん健康、士気を確認するものである。気合の入った号令が気を引き締め、日本軍の部隊編成は完成した。
ここから各部隊はイベントのメインである模擬戦闘に参加するわけだが、それは別項で紹介するとして、もう一つのフロントシリーズの特徴である再現昼食の配布について紹介する。
日本軍は輜重部隊の支援を受けたとの想定により、温食が支給された。白米、筑前煮、沢庵漬けとなかなか豪勢にも見える。それ以外に参加者の体調を考慮し、再現としてはおかしいがよく冷えた清涼飲料が配布されていた。
アメリカ軍は10in1レーションと呼ばれるグループレーションの再現を支給。そのままで食べれる肉の缶詰、クラッカー、菓子、ガム等で構成されている。また、日本軍同様オレンジジュースが支給された。
取材協力:関西ヒストリカルイベント
http://his-event-kansai.com/
http://khe.militaryblog.jp/