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公式ライセンス取得で完全再現 KRYTAC「War Sport LVOA」フォトレビューと開発者インタビュー

新製品レポート
公式ライセンス取得で完全再現 KRYTAC「War Sport LVOA」フォトレビューと開発者インタビュー

アメリカの銃器インストラクター、クリス・コスタ氏が使用しているWar Sport社の「LVOA」の公式ライセンスを取得、電動ガンで再現するとKRYTACがアナウンスしたのが2014年。いよいよアメリカでは2015年12月に出荷開始となり日本でも2016年1月に開催される「Costa in Japan 2016」でコスタ氏が使用する公式カービンとして決定した。今回は日本に2つしかない量産サンプルで細部を紹介するとともに、KRYTACのプロジェクトマネージャーにお話をうかがった。

アメリカのWar Sport社から正式なライセンスを受け、銃身長16.25インチの「LVOA-C」ハンドガードを再現している。
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「LVOA」は「Low Visibility Operation/Applications(低視認性射撃用)」の意。マズル近くまで伸びたハンドガードによって、閃光の光量を抑える効果があるという。
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ハンドガードとグリップ以外は、先日レビューした「Triodent」シリーズがベースとなる。
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フラッシュハイダーも再現。
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公式ライセンス取得ならではの「WAR SPORT」の刻印入りである。
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レシーバーのデザインは「Trident」と共通だが刻印は一新されている。トリガーは実銃のLVOAに付属するCMC Triggers社のパーツと同じデザインのストレートトリガーになる予定とのこと。こちらもライセンスを取得したそう。
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レシーバー左側面のWar Sportロゴ。
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セレクターはピクトグラム刻印
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グリップは専用デザイン品。
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右側刻印も「LVOA」に変わっている。見せていただいたものは量産試作品なので、今後刻印の内容が変更・追加になる可能性はあるそう。
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最も特徴的なのがこちらのハンドガード。実銃では伸縮性のコードが巻きつけてあり、これを解いて穴に通し、壁や天井から吊るすような使い方も考えてられている。
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レールのトップ側。「Trident」と同じく加工はきれい。
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バレルナット、アッパーレシーバー、ハンドガードはこのように高い精度で加工・組み立てされている。
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塗装は通常版が「Trident SPR」と同じくフォリッジグリーン、こちらのウルフグレーは数量限定版となる。マットで少しブルーがかっており、日光に当てた時の質感は独特のものがある。
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プロダクトマネージャーのアレン・ラウ氏に話を聞くことができた。
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MilitaryBlog(以下MB):
それではKRYTACについて、日本の読者のために簡単に紹介をお願いできますか?

アレン・ラウ氏(以下AL):
KRYTACはKRISSグループのブランドの一つです。KRISSは、顧客に様々な口径・スタイルの射撃プラットフォームを提供することを目的としていて、ご存知のVectorから、ハンドガンのSPHINXまでラインアップがあります。今は口径をバリエーションを広げるべく、22口径の製品を強化しています。

KRYTACはKRISSの中でも若い人をターゲットにしたブランドです。シューティングスポーツの世界では、若い人はまずエアソフトガンから入ってきます。なのでまずエアソフトガンを作り、その次にまったく同じ形で22口径バージョンを作る計画です。「Trident」の22口径の実銃バージョンも来年ですね。

Tridentのハンドガードを作っているDEFIENCEはアクセサリーのブランドです。今はトリチウムサイトが主ですが、今後レールやグリップ、ストックに展開していく予定です。

MB:
つまり「エアソフトガンを作った」と言うよりも、口径のバリエーションとして6mmBB版があるということでしょうか。

AL:
実銃と素材は違うけれども、同じデザインにしています。22口径版のTridentは2016年を予定、Vectorは進行中で、まだなんとも言えない感じですね。

MB:
War Sportの公式ライセンスを取得していますが、どのような経緯で契約に至ったのでしょうか。

AL:
詳細な部分については担当ではないんですが……この業界の横のつながりは深く、メーカーどうしやシューター、トレーナーは顔見知りです。そういうつながりから「今度○○とコラボしてみたら?」という声がかかることがよくあります。LVOAもそんな感じですね。彼らと契約できて嬉しく思います。ハイダーもWar Sport社のライセンス済みですよ。

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MB:
ハンドガード以外でのセールスポイントはなんでしょう。

AL:
そうですね。メカボックスにはこだわりました。電装はMOSFETですし、ギアの材質も高密度で強度が高いものです。USバージョンではかなりハイトルクなモーターを使用しますから。セレクターもアンビですしピストルグリップも新規デザインです。

MB:
非常に軽量ですよね。

AL:
そうですね。LVOAはハンドガードの分すこし重量が増えますが、Tridentはハンドガードも細いし持ちやすいと思います。

MB:
同じモデルのなかでの口径バリエーションとして、エアソフトを展開しているということでした。軍や警察にもトレーニングウェポンとして売り込んでいるそうですが評価はどうでしょう。

AL:
まったく同じものではなく、訓練用の別の製品になります。詳しいことはちょっと話せないのですが(トレーニング用エアソフトガンとしては)北米では高いシェアですね。ヨーロッパ・UKでも好調です。

MB:
当初はそうした北米・ヨーロッパのマーケットを中心に売っていく、ということでしたが今回日本での展開を決めたのは何がきっかけでしょうか。

AL:
アジア市場に興味はあったのですが、タイミングをうかがっていました。まずUSやEUのブランドとしてのイメージをしっかり構築したかったのです。この辺りを理解してくれるパートナーを探していて、Laylaxに出会いました。

MB:
次はどんな製品が予定されていますか?

AL:
ですね。まず電動ガンバージョンのVectorが出ます。いい感じで開発が進んでいて来年発売できると思います。それから「TR-47(AK-47のマガジンを使用できるAR-15バリエーション)」ですね。これも2016年中には出せます。他にも様々なバリエーションを企画しています。

日本っていうのは僕らが子どもの頃から遊んでいるエアソフトガン文化の生まれ故郷で、そこでエアソフトガンをリリースできるのは僕にとってすごく感傷的なことです。嬉しく思います。

MB:今日はどうもありがとうございました。

取材協力:LayLax (ライラクス)
http://www.laylax.com/

Photo & report: dna_chaka


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