日米共同演習「Forest Light」訓練開始式・狙撃
陸上自衛隊と米海兵隊による共同演習「フォレスト・ライト」(Forest Light) が、滋賀県饗庭野演習場で始まった。ミリタリーブログが日米共同演習に報道参加し、その模様をお届けするのは実に久々のこと。
今回の演習では、既にニュース報道でも知られている通り、国内における米海兵隊との共同訓練において、初めてとなるオスプレイの参加が予定されているとあって、注目度はいつも以上に高いものとなっている。
3 日間の報道参加の中で撮影した写真、動画を中心に陸上自衛隊と米海兵隊の装備品、訓練の様子などを、ミリタリーホビーの視点を通じてたっぷりとお届けしたいと思う。
まずは日米共同訓練についてのおさらい。
日米共同による実動訓練とは、
陸上自衛隊及び米海兵隊の部隊が、それぞれの指揮系統に従い、共同して作戦を実施する場合における連携要領を実行動により訓練し、相互運用性の向上を図ることを目的としたもの。
昭和 56 年に始まり今年で 33 年目を迎える日米共同訓練は、米陸軍と年 1 回、米海兵隊と年 2 回程度で実施しており、今回で 52 回目の訓練となる。
また、今回の演習における担任官・訓練実施部隊は以下の通りとなっている。
■担任官
・日本側 : 第 3 師団長 陸将 鈴木 淳治
・米軍側 : 第 3 海兵師団長 少将 ヘルマン S クラーディ
■訓練実施部隊
・陸上自衛隊
第 3 師団第 37 普通科連隊
連隊長 1 等陸佐 吉田 壮介
・米海兵隊
第 3 海兵師団第 3 海兵連隊第 3 海兵大隊
大隊長 中佐 トーマス・D・ウッド
それではドドーンと行ってみよう。まずは訓練開始式の模様から。
沖縄からの移動の為、前日の台風通過の影響で海兵隊側の参加数が減った。
続いて装備品の展示。
まずは陸上自衛隊側の装備品から M24 対人狙撃銃。
Caliber : 7.62 mm
Lenghth : 1,092 mm ~ 1,161 mm
Weight : 5.48 kg
Magazine Capacity : 5 rounds
5.56 mm 機関銃 MINIMI。
Caliber : 5.56 mm
Length : 104 cm
Weight : 7.01 kg
Magazine Capacity : 200 rounds
Maximum Range : 3,600 m
89 式 5.56 mm 小銃。
Caliber : 5.56 mm
Length : 91.6 cm
Weight : 3.5 kg
Magazine Capacity : 20 or 30 rounds
Maximum Range 3,300 m
89 式多用途銃剣。
120mm迫撃砲 RT。
Caliber : 120 mm
Length : 208 cm
Weight : 600 kg
Maximum Range : 13,000 m
81mm迫撃砲 L16。
Caliber : 81 mm
Length : 1,280 cm
Weight : 38 kg
Maximum Range : 5,600 m
110 mm 個人携帯対戦車弾 LAM (Light-weight Anti-tank Munition)
Caliber : 110 mm
Length : 1,200 mm
Weight : 13.1 kg
01 式対戦車誘導弾 (Type 01 Anti-Tank Missile)
Caliber : 100 mm
Length : 972 mm
Weight : 18.1 kg
87 式対戦車誘導弾 (Type 87 Anti-Tank Missile)
Caliber : 110 mm
Length : 1,063 mm
Weight : 21 kg
続いて米海兵隊側の装備品展示へ。
建物や障害物を越える際に便利な、軽量でコンパクトな伸縮式の梯子、TELESTEPS 社の Model 1600W 。金属製ポータブル梯子の規格、ANSI 14.2 (American National Standards Institute : 米国国家規格協会) 準拠。
前方に埋設された地雷を引っ掛け、経路啓開の用途で用いる道具。
前方へアンカーを投射し、地面に伏せて紐を引っ張る。その際に比表面積を最小限にし、頭部ヘルメットのみが爆発物に面するようにするのがポイントとの説明。
突入シーンで活躍する、BlackHawk! 製の Dynamic Entry Tool。
午後からは狙撃銃射撃の報道公開。今津廠舎から輸送車両で揺られて到着した射場。
海兵隊側による狙撃銃での射撃がおこなわれた。この日の公開では、海兵隊側の狙撃要領を陸自側が見学するというもの。
M110 Semi-Automatic Sniper System。
この日の報道公開では使用されなかった。
サプレッサー付の M40 Bolt-Action Sniper Rifle。