【ピースコンバットフェス】銃器インストラクター Chris Costa 氏来日記念インタビュー ⑤

クリス・コスタ氏インタビュー2015年02月27日 19:08

MilitaryBlog：
少し具体的な話になります。まず3Gunスタイルのグリップを導入したのはなぜでしょうか。

クリス・コスタ：
これはハンドガンと同じ構えで撃てるからだ。反動を逃し、複数のターゲット間で銃を振りやすい。銃は必要な弾丸をより速く、より多く撃つためにいつでも水平に保っておきたい。

クリス・コスタ：
ハンドガンで9mmや.45や10mm、.40を撃つ際、利き手で無い方の手首を固め、前に突き出すようにしている。こうすると骨格で支えることが出来る。

クリス・コスタ：
しかしこれが44マグナムや454カスールだと、同じやり方では手首を痛めてしまうだろう。体も手も大きい人は口径が大きくても手首を固めるやり方で問題ないだろうが、私の場合は親指を少し下げ、手首は緩めるしヒジも使う。

しかし残念ながら、これでは銃口が敵から離れてしまう時間ができる。複数の、ナイフや拳銃で武装した敵に対してはうまく撃つことはできない。コントロールできる弾薬を使うのも大事だ。

クリス・コスタ：
これがライフルになると、例えば大きな.308なんかを撃ってみると親指を前にだす意味は分かると思う。ただしヒジはリラックスさせている。ヒジをピンと張るのが大事なことではないんだ。横が見えなくなるからね。こういう風にすこし肘をさげて見えるようにする。普通に射撃すればライフルは左上に跳ねるはずだ。これを最小限にとどめたい。

MilitaryBlog：
伸縮ストックをかなり短くしているようですが、これはなぜでしょうか。

クリス・コスタ：
僕はプレートキャリアを敵に向けるために、銃を体の正面で構えている。だから鼻の前から指2～3本分先にチャージングハンドルが来るのがよいと教えている。ただ多くの人は斜めに構えている。この場合、この長さでは鼻の真下にハンドルが来てしまう。そういう人は伸ばさないとね。

ジミー・ヘンディリクス：
ストックを伸ばして銃をあまり長く持ってしまうと、このペットボトルみたいに簡単に押し下げることができてしまう。

ジミー・ヘンディリクス：
しかしこういう風に短く持てばぐっと動かしづらくなる。

クリス・コスタ：
腕が長い人の場合はストックを伸ばしてもいい。手が正しい位置に来るからね。より体が大きく胸板が厚い人は、短いストックが必要になるだろう。細い人は逆だ。短いストックでは手が銃口を超えてしまうだろう。

ジミー・ヘンディリクス：
時々長いほうが男らしいと言う人がいて、そういう人の銃はものすごく長いよね（笑）

クリス・コスタ：
つまり、左手の位置がどこにくるかで決まるんだ。左手を伸ばせば銃口の先に行くし、戻せばオプティクスの真ん中に戻ってくる。タイトに構えられる位置だ。

MilitaryBlog：
近接戦闘では格闘になることもありますが、格闘技術はどのようなものを教えていますか？

クリス・コスタ：
自分自身が習得したのがだいぶ前のことなので、専門家に習いに行くのを勧めている。

格闘や500ヤードを超える精密射撃は専門的技術だ。クラスでカービンを使った500フィート射撃を教えることもあるがこれは胴体への射撃でヘッドショットじゃない。200から500ヤードのヘッドショット、しかも集弾1インチが必要という人には専門家を勧めている。本当にそれだけを毎日考えている人にね。

素晴らしいプログラムを提供しているのはShivWorksだと思う。クレイグ・ダグラス（Southnarc）が格闘についてあらゆることを教えるファンタスティックなクラスだ。動画で言っていること、やっていること、受講者のうわさもいいね。生徒には「そこに行くと、いかに銃が役に立たないか分かる」と言っているくらいだ。

聞き手: dna_chaka

パート６へ続きます。